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溶接問題解決ブログ

2017年06月14日掲載

事例98:良い溶接、悪い溶接(溶接不良)とは?

タブ 端子、精密部品
レーザー溶接、異材質溶接、重ね 溶接
コバール、ステンレス(SUS)

溶接痕には「顔」があることはご存知ですか?
しかも、いい顔と悪い顔があるんです。

まずは次の写真をご覧ください。

事例68_SUS.jpg
溶接問題解決ブログ 事例68より

こちらは「いい顔」の溶接痕です。
続いて「悪い顔」がこちら。

事例87_SUS.jpg
溶接問題解決ブログ 事例87より

上の写真の左側、『調整前』がよろしくない、いわゆる「悪い顔」の溶接痕です。
右の『調整後』の「良い顔」の溶接痕と見比べていただくと一目瞭然。
 

レーザー溶接は母材に対してレーザーを照射し、その熱で溶かして材料同士を溶接します。
その際、熱は中心から外に広がり、外から冷えて固まってきます。
そのため、外側に年輪が出来て溶接痕がまんまるなのが、「良い顔」「良い溶接」です。

上の写真の左側の例は、出力の調整がうまくできていないため母材が溶けた際に気泡が発生し、
その気泡が浮き上がってきて中身が盛り上がったようになっています。
周辺にはスパッタと呼ばれる微粒子が飛散した跡も見えますね。

はじめはこういう溶接痕になったとしても、出力や照射角度など調整していくことで
右のような「良い顔」にすることが出来ます。

 

事例64_ステンレス(SUS304)とコバールの溶接.jpg
溶接問題解決ブログ 事例64(SUS304とコバール)

上の写真はステンレス(SUS304)とコバールとの異種金属溶接の溶接痕です。
いずれも材厚は0.2mm。外周の年輪はいい感じですが、中心部に空洞ができています。
これは、照射熱が高温になりすぎているか、溶接面に不純物があったか、と考えられますね。

これ以外にも、いわゆる「えくぼ」になっている溶接痕も「悪い顔」といえます。
なぜなら、「えくぼ」のように中心部がへこんでいるということは、
材料と材料の間にわずかでも隙間が生じ、溶けた金属がそこに垂れてしまっているからです。
良好な重ね溶接ならば、熱をかけても極端にエクボにはならず平らになるはずです。

このように、溶接面をみるだけでも「良い溶接」「悪い溶接」の判断はある程度可能です。

ちなみに、良いか悪いかは溶接面だけの判断ではなく、
その溶接に求められるスペック(引っ張り強度なのか、伝導率なのか、など)によりますので、
これはあくまで見た目だけの判断です。
 

 

 

 

 

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